現在進行中の DMELs 研究と今後の REACH 改訂に関する CARACAL からの最新情報

2021 年 12 月 17~18 日および 2022 年 1 月 27 日に、CARACAL(The Competent Authorities for REACH and CLP)の第 42 回および第 43 回会合が開催されました。CARACAL は、REACHと CLP に関連する課題について欧州委員会と ECHA に助言を行う専門家グループです。

  • CARACAL は、特定のパラメーターが発生した場合に DMELs* を義務化することについて、現在検討中の詳細を発表した。研究結果は 2022 年末までに発表される予定である。<背景>いくつかの危険有害性(特に変異原性と発がん性)に関して、REACH で求めるデータのみでは DNEL が設定できないと考えられており、その不足を埋めるために DMEL が開発されている。DMEL はリスクが許容できると考えられる曝露レベルと定義されている
  • CARACAL は、意図しない混合物に用いられる MAF(Mixture Assessment Factor)の概念に懸念を示している。個々の化学物質では安全とされている濃度でも、複数の化学物質が混合物として存在すると、(生態)毒物学的に有害な影響を及ぼす可能性がある。CARACAL では、ある化学物質の規制閾値(PNEC/DNEL)** を分割することで、意図しない混合物の影響に対する保護レベルを、単一物質の評価で目指す保護レベルと同様に確保したいと考えている。
  • CARACAL は、やがてやってくる REACH の改訂についても議論し、助言した。彼らは、より多くの代替法、いわゆる NAMs*** を含めることを希望し、用途や暴露情報の改善を求めている。また、認可と制限のプロセスを統合することを希望している。これらのプロセスには、消費者用途と業務用途の両方を含めるべきである。追加の有害性クラスとして、例えば内分泌かく乱作用、PBT、神経毒、免疫毒、呼吸器感作性、STOT RE などを含めるべきとした。
  • EU Chemical for Sustainability Strategy (CSS)では、「1 物質、1 評価」(1 substance 1 assessment: 1S1A)のアプローチが求められている。CARACAL は、リスク評価やデータ入力など、一般的に使用されているツールの調和化を検討するワーキンググループを設立した。調
    和化の一環として、欧州委員会は CLP 規則の下で「健康に基づく限界値の調和化 (harmonized health based limit values)」を提案している。CARACAL は、適切かつ望ましい場合にはこのオプションを使用することを検討している。
  • CARACAL メンバーは、ポリマーの登録基準についてまだ合意できていない。ポリマーのグループ化という選択肢が提案されているが、CARACAL メンバーは、グループ化のアプローチが正しく検討されない場合、UVCB で起きたような失敗が繰り返されるのではないかと懸念し
    ている。

*     DMELs = derived minimal effect levels
**   PNEC = predicted no effect concentration
      DNEL = derived no effect levels
*** NAM = new approach methodologies

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